ドライアイとは
ドライアイは、慢性的な眼の不快感を引き起こす主な要因であり、失明に繋がることはないものの、生活の質を長期間損なう病気です。コンタクトレンズの装用や長時間のコンピューター作業など、ドライアイを悪化させるものがたくさんあり、近年患者数は増加傾向にあります。適切な治療で目の乾きを緩和していきましょう。
ドライアイの症状
- 目が乾く
- 目がゴロゴロする
- 目が開けにくい
- 目が疲れる
- なんとなく見えづらい
- 目が赤い
- 物が霞んで見える
- 涙が出る
など
ドライアイの原因
ドライアイは、眼球表面の涙液が減少することで生じます。涙液の減少の原因として、涙液の分泌低下や涙液の蒸発が多くなるということが考えられ、ドライアイの原因となります。
環境
- パソコン操作
- 空気の乾燥
- 睡眠不足
- ストレス
何かに集中していると、瞬きの回数は減ります。例えば読書は6秒に1回くらい、パソコン操作は十数秒に1回程度になります。その結果、涙液の蒸発が進む反面、涙液の分泌は低下し、涙の膜が途切れてしまいます。
病気
シェーグレン症候群
中年の女性に多い病気で、目や口・鼻などの粘膜が乾燥し、関節痛を生じます。涙腺に障害が起きるため、涙の分泌量が減り、強いドライアイの症状が現れます。その他にドライマウスや目の痛み、充血、虫歯、歯周病、甲状腺炎など引き起こすことがあります。
薬物
- 風邪薬
- 睡眠薬
- 精神安定
薬の副作用として、ドライアイを引き起こすこともあります。
涙液の流れ
涙は涙腺から分泌され、瞬きのたびに目の表面に広がり、目の表面を乾燥から守っています。そして目頭の上下にある涙点という直径0.2mm程度の小さな穴に吸い込まれ、鼻の奥の方へと流れます。また、10%程度は目の表面から蒸発します。
ドライアイの検査
ドライアイの検査としては、視力検査や眼圧検査、フルオレセイン染色検査、シルマー試験、涙液層破壊時間検査などがあります。
ドライアイの治療法
ドライアイになった場合、全く治療が必要なくなる完治に至ることは困難となります。しかし、点眼薬など適切な治療を行うことで改善、または上手くドライアイと付き合うことが可能になります。当院で行っている代表的な治療に関しては、下記に記載します。ご確認ください。
点眼薬
人工涙液や涙液分泌促進点眼液、角膜上皮保護点眼液などを必要に応じて処方します。
涙点プラグ
シリコン製の小さなプラグで涙の排出する箇所である涙点を塞ぎます。涙の排出が抑制され、目の表面に涙を留めておけるとされています。なお、涙点プラグを付けた場合でも、下まぶたに隠れますので、外見上の心配は必要ありません。
ドライアイの対策・予防法
ドライアイの原因の一つに長時間のパソコンやスマートフォンの使用、テレビ視聴が挙げられます。日常において時々作業や視聴を中断して目を休ませてあげることが大切です。目を閉じる、遠くを見るだけでも目を休ませることが可能です。少しでも疲れを感じたら数秒でも休ませてあげましょう。